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【20%オフ!】茂木大輔作曲:タミヤのためのミニアチュール「不思議な動物」(木管5重奏Fl,Ob,Cl,Hr,Fg)

¥2,420 税込

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・作品について

 木管5重奏のための小組曲である「不思議な動物」は、1999年、プラスティックモデルで世界一のメーカーであるタミヤのために作曲され、同社主催のコンサートで初演、個人的に親交を頂いている社長の田宮俊作氏に献呈された。
 模型は茂木大輔の小学校時代から続く最も重要な趣味であり、その当時から現在にいたるまでつねに世界最高品質の模型を発売し続けているタミヤには深い愛情を持っている。
 この作品は、われわれの世代の少年が夢中になったタミヤの「1/35ミリタリーミニチュアシリーズ」という軍用車両や火砲、人形、アクセサリーなどのシリーズに寄せて、さまざまなメカへの好奇心、精密な模型とそれを組み立ててゆく喜びなど、少年時代のわくわくする感動と、いまその時代を回想するノスタルジーを重ね合わせている。5曲とも極めて小規模なのは、「模型=ミニチュア」という、小さくて精密な世界を目指したからである。

1.泳ぐ車

 ドイツ軍の水陸両用車Schwimmwagen(模型名称:シュビムワーゲン)は僕たちが小学校5年生のときに発売された。このシリーズの開始をつげる、画期的な「走らない模型」の登場だった。
 伴奏音形には35スケールを象徴する3+5のリズム、模型の名前を音列に読み替えたS(Eb)-C-H-A-Gを主題に使っている。水の上を静かに滑ってくる不思議な動物をイメージした。

2.ハチハチ

 ドイツ軍の「88ミリ対戦車砲(高射砲)」は、シリーズ中でも最大の箱に収まって、オマケに人形9体と偵察オートバイまでついているという、ベートーヴェンで言えば「第9」のような巨大キットだった。
 発売日に模型店まで自転車を飛ばしたが、売り切れ。
 買えた同級生の自宅で中身を見た記憶がいまでも鮮明。
 憂鬱な前曲に変わって、青い空をはるかに高く飛ぶ飛行機と、あっけなくそれを撃ち落とす高射砲をオクターブ(8度)の反復で「ハチハチ!」とユーモラスに描いている。

3.すずめバチ

 「ハチ」つながりだがこちらは小型の2号戦車の車体に大砲を積んだドイツの自走砲で、あだなは「Wespe」(スズメバチ)。シリーズ200作(!)目の記念すべき精密キットだった。この単語には使える音がe-eb-eしかない。

4.虎の王様

 一時期、プラモデルを作る子供たちはゲームなどに押されて激減し、発売されるキットもほとんどなかった時代があった。
 その模型を再び活発にしたのは僕たちオジサンの「出戻りモデラー」と、それに答えて最新技術でリニューアルされたタミヤのキットだった。
 ドイツ大戦末期の重戦車キングタイガーはそういったリニューアル名作キットのひとつ。
 幅広いキャタピラでゆっくりとアルデンヌの雪を踏む情景をイメージしている。
 オーボエに「ハチハチ」が響くのは実物が88ミリ砲を積んでいるから。

5.竜の馬車に乗った巫女

 タミヤの社長、田宮俊作氏とは、同社がN響ドイツ公演のスポンサーになって下さったことから個人的に御付き合いをいただくようになり、様々にお話を伺う幸運を得た。
 その田宮さんが情熱を傾けたのは35スケールでは前代未聞の大型キット、アメリカの戦車回収トレーラー「ドラゴンワゴン」。これが有名なシャーマン(巫女)戦車を前線から回収してくる情景は、日本語に直してみると一気に「ハリー・ポッター」みたいな童話の世界に変貌する。

 茂木大輔(2004年11月1日記)


・作曲者について

 茂木大輔(もぎ・だいすけ)

 1959年東京生まれ。
 ドイツ留学・オーケストラ活動ののち帰国してN響首席オーボエ奏者。
 指揮、作曲、随筆、模型、写真など多彩な分野で好奇心旺盛な活躍を展開中。

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